Debian GNU/Linux 7.1.0 サーバに POP/IMAP サーバ Dovecot を構築する方法についての記録です。
POP は Post Office Protocol の略、IMAP は Internet Message Access Protocol の略で電子メール受信プロトコルのことです。
以前古いバージョンでの作業時に残していた記録を参考に作業を行い、今回更新した作業記録を貼付する形式の内容となっています。
0. 前提条件
- Debian GNU/Linux 7.1.0 での作業を想定。
- 接続元のマシンは Linux Mint 14(64bit) を想定。
- 接続可能なマシンのネットワークは
192.168.11.0/24
を想定。 - ドメイン名は
mk-mode.com
、サーバホスト名はvbox
を想定。
1. Postfix インストール
POP/IMAP サーバ Dovecot を以下のようにしてインストールする。
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2. 設定ファイル dovecot.conf 編集
設定ファイル “dovecot.conf” を編集する。
File: /etc/dovecot/dovecot.conf
1 listen = * # <= IPv6を使用しない場合
3. 設定ファイル 10-auth.conf 編集
設定ファイル “10-auth.conf” を編集する。
File: /etc/dovecot/conf.d/10-auth.conf
1 disable_plaintext_auth = no # <= プレーンテキスト認証も許可
2
3 auth_mechanisms = plain login # <= 認証時のパスフレーズ送信方式
4. 設定ファイル 10-mail.conf 編集
設定ファイル “10-mail.conf” を編集する。
File: /etc/dovecot/conf.d/10-mail.conf
1 mail_location = maildir:~/Maildir # <= メールボックス形式をMaildir形式
5. 設定ファイル 10-master.conf 編集
設定ファイル “10-master.conf” を編集する。
File: /etc/dovecot/conf.d/10-master.conf
1 # Postfix smtp-auth
2 unix_listener /var/spool/postfix/private/auth {
3 mode = 0666
4 user = postfix # <= ユーザ
5 group = postfix # <= グループ
6 }
6. Dovecot 再起動
設定を反映させるために Dovecot を再起動する。
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7. ファイアウォール(iptables)設定
実際に運用する場合は、ポートを開放する必要がある。
File: /etc/iptables/rules.v4
1 # 外部からのTCP110番ポート(POP3)へのアクセスを許可
2 -A INPUT -p tcp --dport 110 -j ACCEPT
3
4 # 外部からのTCP143番ポート(IMAP)へのアクセスを許可
5 -A INPUT -p tcp --dport 143 -j ACCEPT
そして、設定を反映させるために iptables-persistent を再起動する。
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8. メールソフト設定
Postfix, Dovecot 構築が完了すれば、メールソフトでメールの送受信が可能になる。
メールソフトでは以下のように設定すればよい。
- メールアドレス:
アカウント名@メールホスト名
- パスワード:
アカウントのパスワード
- 受信メールサーバ:
POP
orIMAP
- 受信メールサーバアドレス:
メールホスト名
(内部ならサーバローカルIPアドレス
でもよい) - 受信メールサーバポート番号:
110
(POP) or143
(IMAP) - ログオンユーザ:
アカウント名
- 送信メールサーバアドレス:
メールホスト名
(内部ならサーバローカルIPアドレス
でもよい) - 送信メールサーバポート番号:
25
- 送信認証:「必要」
以上。