Debian GNU/Linux 9 (Stretch) に POP/IMAP サーバ Dovecot を構築する方法についての記録です。
以前古いバージョンでの作業時に残していた記録を参考に作業を行い、今回更新した作業記録を貼付する形式の内容となっています。
(当然ながら、興味がなければスルーしてください)
0. 前提条件
- Debian GNU/Linux 9 (Stretch) での作業を想定。
- 接続元のマシンは LMDE2(Linux Mint Debian Edition 2)(64bit) を想定。
- 接続可能なマシンのネットワークは
192.168.11.0/24
を想定。
- ドメイン名は
mk-mode.com
、サーバホスト名は vbox
を想定。
- IPv6 は使用しないことを想定。
- root ユーザでの作業を想定。
1. Dovecot のインストール
POP/IMAP サーバ Dovecot を以下のようにしてインストールする。
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| # apt -y install dovecot-common dovecot-pop3d dovecot-imapd
|
2. 設定ファイル dovecot.conf の編集
/etc/dovecot/dovecot.conf1
| listen = * # <= IPv6を使用しない場合
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3. 設定ファイル 10-auth.conf の編集
/etc/dovecot/conf.d/10-auth.conf1
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| disable_plaintext_auth = no # <= プレーンテキスト認証も許可
auth_mechanisms = plain login # <= 認証時のパスフレーズ送信方式
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4. 設定ファイル 10-mail.conf の編集
/etc/dovecot/conf.d/10-mail.conf1
| mail_location = maildir:~/Maildir # <= メールボックス形式をMaildir形式
|
5. 設定ファイル 10-master.conf の編集
/etc/dovecot/conf.d/10-master.conf1
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| # Postfix smtp-auth
unix_listener /var/spool/postfix/private/auth { # <= コメント解除
mode = 0666 # <= コメント解除
user = postfix # <= 追加(ユーザ)
group = postfix # <= 追加(グループ)
} # <= コメント解除
|
6. Dovecot の再起動
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| # systemctl restart dovecot
|
7. ファイアウォール(ufw)の設定
実際に運用する場合は、TCPポート 110(POP3), 143(IMAP) を開放する必要がある。
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| # ufw allow 110,143/tcp
Rule added
# ufw status
:
110,143/tcp ALLOW Anywhere
:
|
8. メールソフトの設定
Postfix, Dovecot 構築が完了すれば、メールソフトでメールの送受信が可能になる。
メールソフトでは以下のように設定すればよい。
- メールアドレス:
アカウント名@メールホスト名
- パスワード:
アカウントのパスワード
- 受信メールサーバ:
POP
or IMAP
- 受信メールサーバアドレス:
メールホスト名
(内部なら サーバローカルIPアドレス
でもよい)
- 受信メールサーバポート番号:
110
(POP) or 143
(IMAP)
- ログオンユーザ:
アカウント名
- 送信メールサーバアドレス:
メールホスト名
(内部なら サーバローカルIPアドレス
でもよい)
- 送信メールサーバポート番号:
25
- 送信認証:「必要」
以上。