opensource COBOL - Linux Mint にインストール!

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opensource COBOL は GNU Cobol(以前の OpenCOBOL)を日本特有のビジネス環境に対応すべく拡張したオープンソースの Cobol 開発環境です。

日本特有のビジネス環境にこだわらなければ、 GNU Cobol(OpenCOBOL) でもよいでしょう。

0. 前提条件

  • Linux Mint 13(Maya, 64bit) での作業を想定。
  • GNU Cobol(以前の OpenCOBOL) ではなく、opensource COBOL なので混同しないこと。
    しかし、基本的なことは GNU Cobol(OpenCOBOL) と同じだと考えてよい。
  • Redhat 系(RPM でのパッケージ管理)環境なら RPM ファイルをダウンロードしてインストールしてもよいだろう。

1. GMP ライブラリインストール

opensource COBOL のコンパイルに GMP(GNU Multi Precision) という「任意精度数演算ライブラリ」が必要なので、アーカイブをダウンロード&展開して、ビルド&インストールする。(当記事執筆時点では GMP 5.1.3 が最新)

$ wget https://gmplib.org/download/gmp/gmp-5.1.3.tar.bz2
$ tar jxvf gmp-5.1.3.tar.bz2
$ cd gmp-5.1.3
$ ./configure
$ make
$ sudo make install

2. libdb-dev インストール

opensource COBOL のコンパイルに必要な libdb-dev という Berkeley DB ライブラリをインストールしておく。

$ sudo apt-get -y install libdb-dev

3. アーカイブダウンロード

ダウンロード - OSSコンソーシアム」から最新の tarball をダウンロードしておく。
当方は、当記事執筆時点で最新の UTF-8 版 “opensource-cobol-1.3.1J-utf8.tar.gz” をダウンロードした。(当記事公開時点では 1.3.2J が最新の模様)

4. ビルド&インストール

アーカイブを展開して、ビルド&インストールする。

$ tar zxvf opensource-cobol-1.3.1J-utf8.tar.gz
$ cd opensource-cobol-1.3.1J
$ ./configure
$ make
$ sudo make install

5. インストール確認

インストールされたかバージョンを表示して確認してみる。

$ cobc -V
opensource COBOL 1.3.1J
OSS Consortium's patched version of OpenCOBOL1.1(Feb.06 2009)
----
cobc (OpenCOBOL) 1.1.0
Copyright (C) 2001-2009 Keisuke Nishida / Roger While
Built    Mar 04 2014 14:22:09
Packaged 12月 16 2013 12:50:09 JST

6. 動作確認用ソースコード作成

動作確認用に簡単なソースコードを作成してみる。(COBOL なので、当然ながら 8 〜 72 カラムに記述する)

File: hello.cob

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       IDENTIFICATION                   DIVISION.
       PROGRAM-ID.                      HELLO.
       AUTHOR.                          mk-mode.
       ENVIRONMENT                      DIVISION.
       DATA                             DIVISION.
       WORKING-STORAGE                  SECTION.
       77 CNT       PIC 9(02)           VALUE 0.
       PROCEDURE                        DIVISION.
           PERFORM 10 TIMES
               ADD 1  TO CNT
               DISPLAY "[" CNT "]"
                       "ようこそ、opensource COBOL の世界へ!"
           END-PERFORM.
       STOP RUN.

7. ソースコードコンパイル

作成したソースコードをコンパイルする。

$ cobc -x hello.cob

メッセージが何も出力されなければコンパイルに成功し、同じディレクトリに “hello” というバイナリファイルが作成される。

8. 動作確認

作成されたバイナリファイルを実行してみる。

$ ./hello
./hello: error while loading shared libraries: libcob.so.1: cannot open shared object file: No such file or directory

上記のようになる場合は、共有ライブラリがまだ認識されていないためなので、以下のようにする。

$ sudo ldconfig

正常に実行されれば以下のようになるはず。

$ ./hello
[01]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[02]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[03]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[04]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[05]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[06]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[07]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[08]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[09]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!
[10]ようこそ、opensource COBOL の世界へ!

参考サイト


当方元々 COBOLer なので、「昔取った杵柄」でプライベートなマシンに開発環境を整えてはみたものの、実際には使用することはないでしょう。
「自分のマシンで『開発することが可能』ということが確認できた」ということに留めておく。

今なお公共系・勘定系等では莫大な COBOL 資源が存在しているので、それらの現場で開発に従事していれば別ですが。。。
でも、記憶が蘇って懐かしかった。

以上。





 

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