LMDE2 - 起動時の時刻調整について!
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LMDE2 (Linux Mint Debian Edition 2) をインストールした直後の状態では、デフォルトの 0.debian.pool.ntp.org
等の NTP サーバを使用して時刻調整するようになっています。
以下、起動時の時刻調整の仕組みと設定変更方法についての記録です。
0. 前提条件
- LMDE2 (Linux Mint Debian Edition 2) での作業を想定。
(Debian GNU/Linux 系 Linux ディストリビューションなら同じはず) ntpdate
(ntpdate-debian
) コマンドが導入済みであること。
OS がデスクトップ用途でインストールされているのなら、このコマンドは利用可能になっているはず。
OS がサーバ用途でインストールされている場合、 ntp サーバを構築してそちらで運用することが多いので、ntpdate
コマンドでの時刻調整はしないだろう。 ntp サーバを構築せず、 ntpdate コマンドを cron で定期実行する方法をとっているのなら、以下の記事のとおりにすればよい。
1. 時刻調整の流れ
LMDE2 等のデスクトップ環境の場合、以下の流れで時刻調整が行われる。(設定をカスタマイズしていない場合)
- マシン起動(ネットワーク確立)時に “/etc/network/if-up.d/ntpdate” により “/usr/sbin/ntpdate-debian” というラッパースクリプトが自動的に実行される。
- ラッパースクリプト “/usr/sbin/ntpdate-debian” 内で “/etc/default/ntpdate” の設定を読み込んだ上に “/usr/sbin/ntpdate” というスクリプトが実行されて、時刻調整が行われる。
但し、デフォルトでは “ntp.conf”(厳密には “/var/lib/ntp/ntp.conf.dhcp”, “/etc/ntp.conf”, “/etc/openntpd/ntpd.conf” のどれか)の NTP サーバ設定を読み込んで時刻調整をするようになっているため、 NTP サーバを構築していないような環境では “ntp.conf” が存在せず、 “/etc/default/ntpdate” に記述されている NTP サーバが使用されて時刻調整が行われる。
2. 時刻調整設定の編集
マシン起動時に “ntp.conf” ではなく “/etc/default/ntpdate” で設定した NTP サーバを使用して時刻調整を行いたければ、設定ファイルを以下のように編集する。
File: /etc/default/ntpdate
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NTPDATE_USE_NTP_CONF=no
NTPSERVERS="ntp1.jst.mfeed.ad.jp ntp2.jst.mfeed.ad.jp ntp3.jst.mfeed.ad.jp"
NTPOPTIONS="-s -b -u"
NTPDATE_USE_NTP_CONF
…yes
で “ntp.conf” の設定を読み込み、no
でNTPSERVERS
に記述されているの NTP サーバを使用する。NTPSERVERS
…NTPDATE_USE_NTP_CONF=no
の場合に使用される NTP サーバを記述する。NTPOPTIONS
…ntpdate
コマンド実行時のオプション。(必要であれば、設定する)-s
は、実行結果を syslog に出力する。-b
は、時刻ずれの大きさにかかわらず強制的に STEP モードで時刻を合わせる。-u
は、パケットを非特権モードで出力する。
3. 実行テスト
試しに、手動でコマンドを実行してみる。
# sudo ntpdate-debian
syslog にログが記録されていることを確認する。
File: /var/log/syslog
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Dec 28 22:49:40 hostname ntpdate[20138]: step time server 210.173.160.57 offset 0.141388 sec
Dec 28 22:49:40 hostname systemd[1364]: Time has been changed
これで、マシン起動時に時刻調整が行われるようになる。
4. その他
- マシン起動時のみでなく、定期的に時刻調整を行いたければ、 cron に登録するとよい。
- ちなみに、システムシャットダウン時にシステムクロックがハードウェアクロックに同期される。※Linux の場合
以上、
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