Ruby - テイラー展開 [ exp(x) ]!

Updated:


先日は、\(e ^ x\) をテイラー展開で計算する C++ によるアルゴリズムを紹介しました。

今日は、同じアルゴリズムを Ruby で実現してみました。
アルゴリズムについては、上記リンクの記事を参照してください。

実際、ほとんど同じです。

以下、Ruby によるサンプルスクリプトです。

0. 前提条件

  • Scientific Linux 6.3 (64bit) での作業を想定。
  • Ruby 1.9.3-p194

1. Ruby スクリプト作成

今回作成した Ruby ソースは以下のとおり。

  • 収束しない場合は最大200項計算するようにしている。
  • 今回計算した値と比較するため、Ruby 標準の関数の値も出力している。
  • \(x=-50,\cdots,50\)を10刻みで計算している。
  • x < 0 の場合は、\(e ^ {-x}=1/e ^ x\)として計算。

File: taylor_expansion.rb

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#! /usr/local/bin/ruby
#*********************************************
# テイラー展開 [ exp(x) ]
#*********************************************
class TaylorExpansion
  # 各種定数
  EPS = 1e-08  # 精度

  # テイラー展開
  def calc_taylor
    # x = -50 から 50 を 10 刻みで計算
    puts "    x      myexp(x)        exp(x)"
    -50.step(50, 10) do |x|
      printf("%5.1f%14.6g%14g\n", x, calc_exp(x), Math.exp(x))
    end
  end

  # Exp 計算
  def calc_exp(x)
    # 変数初期化
    d = s = e = 1.0
    # 最大200回ループ処理
    1.upto(200) do |k|
      d = s              # d 和
      e = e * x.abs / k  # e 値
      s += e             # s 和
      # 打ち切り誤差
      return x > 0 ? s : 1.0 / s if (s - d).abs / d.abs < EPS
    end
    # 収束しない時
    return 0.0
  end
end

if __FILE__ == $0
  begin
    # 計算クラスインスタンス化
    obj = TaylorExpansion.new
    # テイラー展開
    obj.calc_taylor
  rescue => e
    $stderr.puts "[例外発生] #{e}"
  end
end

2. 実行

まず、実行権限を付与。

$ chmod +x taylor_expansion.rb

そして、実行。

$ ./taylor_expansion.rb
    x      myexp(x)        exp(x)
-50.0   1.92875e-22   1.92875e-22
-40.0   4.24835e-18   4.24835e-18
-30.0   9.35762e-14   9.35762e-14
-20.0   2.06115e-09   2.06115e-09
-10.0   4.53999e-05   4.53999e-05
  0.0             1             1
 10.0       22026.5       22026.5
 20.0   4.85165e+08   4.85165e+08
 30.0   1.06865e+13   1.06865e+13
 40.0   2.35385e+17   2.35385e+17
 50.0   5.18471e+21   5.18471e+21

C++ 版と同じ結果が得られました。

以上。





 

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