Debian 7 Wheezy - Samba サーバ構築!
Updated:
Debian GNU/Linux 7.1.0 サーバにファイルサーバ Samba を構築する方法についての記録です。
Samba サーバは、Windows クライアントでも(もちろん Unix/Linux クライアントでも)使用できるファイルサーバです。
以前古いバージョンでの作業時に残していた記録を参考に作業を行い、今回更新した作業記録を貼付する形式の内容となっています。
0. 前提条件
- Debian GNU/Linux 7.1.0 での作業を想定。
- 接続元のマシンは Linux Mint 14(64bit) を想定。
- 接続可能なマシンのネットワークは
192.168.11.0/24
を想定。 - ドメイン名は
mk-mode.com
、サーバホスト名はvbox
を想定。 - 全ユーザ共有ディレクトリは “/home/share” とする。
- Web ブラウザで管理できるツール SWAT は導入しない。(一度設定してしまえば、使うことはないので)
1. Samba サーバインストール
Samba サーバを以下のようにしてインストールする。
# aptitude -y install samba
2. 共有ディレクトリ作成
全ユーザが共有でフルアクセス可能なディレクトリを作成する。
# mkdir /home/share
# chown nobody:nogroup /home/share
# chmod 777 /home/share
3. 設定ファイル編集
Samba 設定ファイルを以下のように編集する。
File: /etc/samba/smb.conf
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[global]
unix charset = UTF-8 # <= 追加
dos charset = CP932 # <= 追加
workgroup = WORKGROUP # <= Windows のワークグループ名に合わせる
# ネットワークカードを複数搭載し、使用を許可するカードを指定する場合のみ
#interfaces = 127.0.0.0/8 eth0 # <= 接続許可するインターフェースを指定
#bind interfaces only = yes # <= interfaces 項目に指定したホストだけに接続を限定する
hosts allow = 192.168.11. 127. # <= アクセスを許可する IP アドレス
security = share # <= 共有モード(認証を求めない)
map to guest = bad user # <= 未登録アカウントで接続された場合にゲストとして扱う
load printers = no # <= プリンタを使用していない場合
disable spoolss = yes # <= プリンタを使用していない場合
printing = bsd # <= プリンタを使用していない場合
# 最終行に追加
[share] # <= 共有名
path = /home/share # <= 共有ディレクトリ
writable = yes # <= 書込可
guest ok = yes # <= ゲストユーザー可
guest only = yes # <= 全てゲストとして扱う
create mode = 0777 # <= ファイル作成はフル権限で
directory mode = 0777 # <= ディレクトリ作成はフル権限で
share modes = yes # <= 同一ファイルに同時アクセス時に警告
4. 小作業
プリンタを使用しない場合だけか否かは不明だが、Samba 起動時に “/var/log/samba/log.smbd” に以下のようなエラーが出力されることがある。
Unable to open printcap file /etc/printcap for read!
“/etc/printcap” を作成しておけば出力されなくなる。
# touch /etc/printcap
5. Samba 再起動
設定を反映させるため、Samba サーバを再起動する。
# /etc/init.d/samba restart
Stopping Samba daemons: nmbd smbd.
Starting Samba daemons: nmbd smbd.
6. ファイアウォール設定
ファイアウォールを設定している場合、Samba サーバが使用するポート(udp:137,138, tcp:139,445)を開放する必要がある。
iptables の場合、以下のような記述を “/etc/iptables/rules.v4” に追加する。
File: /etc/iptables/rules.v4
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# Allows Samba connections
-A INPUT -p udp --dport 137 -j ACCEPT
-A INPUT -p udp --dport 138 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp --dport 139 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp --dport 445 -j ACCEPT
7. iptables-persistent 再起動
iptables の設定を反映させるために、iptables-persistent を再起動する。
(IPv6 を無効にしている場合、IPv6 はスキップされる)
# /etc/init.d/iptables-persistent restart
Loading iptables rules... IPv4... skipping IPv6 (no rules to load)...done.
8. 動作確認
クライアントマシンから Samba サーバの “/home/share” ディレクトリにアクセスし、ファイル操作が可能か確認する。
9. アクセス権限付き設定
通常、中規模以下のネットワークでは上記のようなフルアクセスで問題ないが、大規模ネットワークやよりセキュアに構築したければ、アクセス権限を設定する。
以下、”hoge” グループに属するユーザのみが、”/home/hoge” ディレクトリにアクセスできるようにする設定例。
# groupadd hoge # <= グループ追加
# mkdir /home/hoge # <= 専用ディレクトリ作成
# chgrp hoge /home/hoge # <= ディレクトリに所有グループ設定
# chmod 770 /home/hoge # <= 専用ディレクトリに権限付与
File: /etc/samba/smb.conf
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security = user # <= ユーザ認証モード
# 最終行に追加
[Hoge]
path = /home/hoge
writable = yes
create mode = 0770
directory mode = 0770
share modes = yes
guest ok = no # <= ゲストユーザ不許可
valid users = @hoge # <= hoge グループのみ許可
# smbpasswd -a fuga # <= Samba アクセスユーザ追加登録
New SMB password: # <= パスワード設定
Retype new SMB password: # <= パスワード再入力
# usermod -G hoge fuga # <= hoge グループに fuga ユーザ追加
# /etc/init.d/samba restart # <= Samba 再起動
Stopping Samba daemons: nmbd smbd.
Starting Samba daemons: nmbd smbd.
以上。
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