GIS - QGIS で国土数値情報「標高・傾斜度5次メッシュデータ」を描画!
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国土交通省の「国土数値情報 ダウンロードサービス」からダウンロードできるデータに標高データもあるので、QGIS というツールで描画してみました。
(当方、 GIS についてはそれほど精通している訳でもありません。ご承知おきください)
0. 前提条件
- QGIS 2.6.1-Brighton での作業を想定。
- 「国土数値情報 ダウンロードサービス」から “JPGIS2.1” -「行政区域データ」をダウンロード&展開済み。
1. 標高・傾斜度データの準備
まず、「国土数値情報 ダウンロードサービス」から “JPGIS2.1” -「標高・傾斜度5次メッシュ」をダウンロードする。(簡単なアンケートに回答が必要)
今回は島根県分(5131, 5132, 5231, 5232, 5233, 5332, 5333, 5432, 5433, 5531)をダウンロードした。(ちなみに、「5次」は 250m メッシュ、「4次」は500m メッシュ、「3次」は 1km メッシュ)
ダウンロード終了後、 zip ファイルを展開して全てのファイルを1つのディレクトリ内に配置する。(shp, shx, dbf, xml ファイルが展開される)
2. 標高・傾斜度データ Shapefile の結合
現時点では Shapefile が複数存在することなるので、扱いやすくするために1つの Shapefile に結合する。
QGIS 「ベクタ」-「データマネジメントツール」-「複数のシェープファイルを1つに結合する」で結合できる。(ファイル名は “G04-d-11_32.shp” とした)
(QGIS を使用せず ogr2ogr
コマンドでも可能だろう(未確認))
3. 行政区域データの描画
取得した標高・傾斜度データをそのまま描画すると該当の県以外も描画されるので、行政区域データを使用して重なる部分のみ描画するようにする。
そのために、まず島根県の行政区域データをを描画する。
QGIS で「ベクタレイヤの追加」から島根県の行政区域データを指定して開く。(日本語データが存在するのでエンコードは “Shift_JIS” が良いだろう)
4. 標高・傾斜度データの描画
「ベクタレイヤの追加」から “G04-d-11_32.shp” を指定して開く。(日本語データは存在しないが、エンコードは行政区域データに合わせておいた)
但し、現時点ではメッシュ状に単色で描画される。
5. 重なる部分のみの切り出し
標高・傾斜度データの行政区域データと川なる部分のみを切り出す。
「ベクタ」-「空間演算ツール」-「交差」で交差ツールを起動し、
- 「ベクタレイヤーの入力」で “G04-d-11_32.shp” を選択
- 「レイヤを交差する」で行政区域データの Shapefile を選択
- 「出力シェープファイル」を “ELEV_32.shp”
として実行する。(エンコードは “Shift_JIS” で)
処理に多少時間がかかるが、「結果をキャンバスに追加する」にチェックが入っていれば処理完了後に表示される。(チェックを入れていなければファイルを指定して開けばよい)
県境部分を確認してみると、島根県以外が除外されているのが分かる
6. 色の塗り分け
標高の値で色を塗り分ける。
「レイヤプロパティ」-「スタイル」で、
- 「段階に分けられた」を選択
- 「カラム」に
toreal(G04d_003)
と入力 - 「シンボル」の「塗りつぶし色を適当に選択、「境界線」で「透過境界線」を選択
- 「分類数」を
10
に設定 - 「色階調」で “Greys” を選択
- 「精度」を
1
に設定 - 「モード」で「プリティブレーク」を選択
とした後「分類」をクリックすると、階調が設定されるので「OK」をクリックする。
QGIS のペインには標高で色分け(低「白」 〜 高「グレー」)された画像が表示される。
7. 色調整
せっかく「行政区域データ」もあるので、行政区域データを標高・傾斜度データの下側に置いて「色」を濃い目の緑色にし、「標高・傾斜度データ側の透過率を “50%” に設定してみた。(行政区域データの境界線は透過にせずに残して)
8. 番外編
上記の作業では湖沼が描画されていない。
応用編として湖沼データも描画してみた。(湖沼データも「国土数値情報 ダウンロードサービス」からダウンロード可能)
(河川データも存在するが、描画すると毛細血管のように張り巡らされてしまうので描画していない)
色々と応用できそうです。
以上。
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