Debian 10 (buster) - セキュリティ・アップデートの自動化!
Updated:
Debian GNU/Linux 10 (buster) のセキュリティ・アップデートを自動化する方法についての記録です。
以前古いバージョンでの作業時に残していた記録を参考に作業を行い、今回更新した作業記録を貼付する形式の内容となっています。
(当然ながら、興味がなければスルーしてください)
0. 前提条件
- Debian GNU/Linux 10 (buster) サーバでの作業を想定。
- cron-apt でもパッケージアップデートの自動化は可能であるが、今回はセキュリティ・アップデートのみなので unattended-upgrades を使用する。
(ちなみに、インストール済みの各種パッケージを自動アップデートするのは(依存パッケージの整合性等の問題があるため)危険であり、当方はセキュリティ・アップデート以外は自動でアップデートしない方針) - root ユーザでの作業を想定。
1. unattended-upgrades のインストール
unattended-upgrades はデフォルトでインストールされているはずだが、インストールされていなければインストールする。
また、パッケージ変更履歴ツール apt-listchanges もインストールする。
# apt -y install unattended-upgrades apt-listchanges
2. “50unattended-upgrades” の編集
メール送信先を編集(コメント解除&変更)する。(当然、ユーザ名のみならず外部のメールアドレスも設定可)
File: /etc/apt/apt.conf.d/50unattended-upgrades
Unattended-Upgrade::Mail "root";
3. “20auto-upgrades” の作成
以下のコマンドを実行して自動アップデートに関する質問に「はい」と回答すると、自動アップグレードのための設定ファイル 20auto-upgrades
が作成される。
# dpkg-reconfigure -plow unattended-upgrades
もしくは、以下のような内容で 20auto-upgrades
作成してもよい。
(/etc/cron.daily/apt
に記述があるとおりデフォルトでは無効になっているので、有効にするための記述)
File: /etc/apt/apt.conf.d/20auto-upgrades
APT::Periodic::Update-Package-Lists "1";
APT::Periodic::Unattended-Upgrade "1";
4. “02periodic” の作成
cron ジョブのための設定ファイルを作成する。
/etc/cron.daily/apt
に記述があるとおりデフォルトで設定されている項目もあるが、以下のように「作成例」をそのまま流用している。
(各設定項目の説明はコメントに記述されているとおりなので、あらためて説明しない)
File: /etc/apt/apt.conf.d/02periodic
// Control parameters for cron jobs by /etc/cron.daily/apt //
// Enable the update/upgrade script (0=disable)
APT::Periodic::Enable "1";
// Do "apt update" automatically every n-days (0=disable)
APT::Periodic::Update-Package-Lists "1";
// Do "apt upgrade --download-only" every n-days (0=disable)
APT::Periodic::Download-Upgradeable-Packages "1";
// Run the "unattended-upgrade" security upgrade script
// every n-days (0=disabled)
// Requires the package "unattended-upgrades" and will write
// a log in /var/log/unattended-upgrades
APT::Periodic::Unattended-Upgrade "1";
// Do "apt autoclean" every n-days (0=disable)
APT::Periodic::AutocleanInterval "21";
// Send report mail to root
// 0: no report (or null string)
// 1: progress report (actually any string)
// 2: + command outputs (remove -qq, remove 2>/dev/null, add -d)
// 3: + trace on
APT::Periodic::Verbose "2";
5. “listchanges.conf” の編集
パッケージ変更履歴ツール apt-listchanges のための設定を行う。
File: /etc/apt/listchanges.conf
[apt]
frontend=pager
which=both # <= news から変更
email_address=root
email_format=text
confirm=false
headers=false
reverse=false
save_seen=/var/lib/apt/listchanges.db
6. 動作確認
/etc/cron.daily/apt-campat
により毎日実行されるので、後日メールやログを確認してみる。
- メールは設定したユーザ(or メールアドレス)宛に送信される。
- dpkg 関連のログは “/var/log/dpkg.log”
- unattended-upgrades 関連のログは
/var/log/unattended-upgrades/
ディレクトリ配下。
7. 参考サイト
以上。
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