Debian 11 (bullseye) - DNS サーバ BIND9 の chroot 化!
Updated:
Debian GNU/Linux 11 (bullseye) に構築した DNS サーバを chroot 化する方法についての記録です。
以前古いバージョンでの作業時に残していた記録を参考に作業を行い、今回更新した作業記録を貼付する形式の内容となっています。
(当然ながら、興味がなければスルーしてください)
0. 前提条件
- Debian GNU/Linux 11.0.0 (bullseye; 64bit) での作業を想定。
- DNS サーバ BIND が構築済みであることを想定。
- chroot ディレクトリは
/var/named/chroot/
とする。 - root ユーザでの作業を想定。
1. BIND の停止
BIND が起動していると設定に失敗するので、BIND が起動している場合は停止する。
# systemctl stop named
2. 起動オプションの編集
起動時のオプションを変更するよう /etc/default/named
を編集する。
File: /etc/default/named
3. ディレクトリの作成
chroot 用ディレクトリを作成する。
# mkdir -p /var/named/chroot/{etc,dev,var/cache/bind,var/run/named,usr/share}
4. スペシャルファイルの作成
chroot 化に必要なスペシャルファイルを作成し、パーミッションを変更する。
# mknod /var/named/chroot/dev/null c 1 3
# mknod /var/named/chroot/dev/random c 1 8
# mknod /var/named/chroot/dev/urandom c 1 9
# chmod 660 /var/named/chroot/dev/{null,random,urandom}
5. ディレクトリ/ファイルの移動
元々の BIND ディレクトリを chroot 用ディレクトリへ移動する。
root hints ファイルも移動する。
# mv /etc/bind /var/named/chroot/etc/
# mv /usr/share/dns /var/named/chroot/usr/share/
6. シンボリックリンクの作成
BIND を chroot 用ディレクトリにリンクするようシンボリックリンクを設定する。
# ln -s /var/named/chroot/etc/bind /etc/bind
7. 所有者・グループ・パーミッションの変更
# chown bind:bind /var/named/chroot/etc/bind/rndc.key
# chmod 775 /var/named/chroot/var/{cache/bind,run/named}
# chgrp bind /var/named/chroot/var/{cache/bind,run/named}
8. 起動スクリプトの編集
起動スクリプト /etc/init.d/named
内の PID ファイルのパスを変更する。
File: /etc/init.d/named
9. システムログの設定
rsyslog にログを出力するよう設定を編集する。(ファイル新規作成)
File: /etc/rsyslog.d/bind-chroot.conf
10. syslogd の再起動
システムログ設定を編集したので、syslogd を再起動する。
# systemctl restart rsyslog
11. AppArmor の設定
File: /etc/apparmor.d/local/usr.sbin.named
そして、変更を適用。
# systemctl reload apparmor
12. BIND の起動
停止させていた BIND を起動する。
# systemctl start named
参考サイト
以上。
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