Debian 11 (bullseye) - NFS サーバ構築!

Updated:


Debian GNU/Linux 11 (bullseye) に NFS サーバを構築する方法についての記録です。

以前古いバージョンでの作業時に残していた記録を参考に作業を行い、今回更新した作業記録を貼付する形式の内容となっています。
(当然ながら、興味がなければスルーしてください)

0. 前提条件

  • Debian GNU/Linux 11.0.0 (bullseyes) での作業を想定。
  • 接続元のマシンも Debian GNU/Linux 11 (bullseye; 64bit) を想定。
  • 接続可能なマシンのネットワークは 192.168.11.0/24 を想定。
  • ドメイン名は mk-mode.com、サーバホスト名は vbox を想定。
  • NFS 用ディレクトリを新たに作成する。(/var 配下に /exports ディレクトリを作成する)
  • クライアント側でマウントに使用するディレクトリも /var/exports とする。
  • サーバ側は root で作業することを想定、クライアント側は一般ユーザで作業することを想定している。
  • root ユーザでの作業を想定。

1. NFS サーバのインストール

# apt -y install nfs-kernel-server

2. idmapd 設定の編集

/etc/idmapd.conf というユーザー名・グループ名と UID/GID のマッピングを保持するデーモンの設定ファイルを以下のように編集する。

File: /etc/idmapd.conf

Domain = mk-mode.com  # <= コメント解除&自ドメイン名に変更

3. NFS 用ディレクトリの作成

共有 NFS ディレクトリを以下のようにして作成する。
所有者・所有グループは /etc/idmapd.conf に記載されている nobody, nogroup とする。

# mkdir /var/exports
# chown -R nobody:nogroup /var/exports

4. exports の編集

設定ファイル /etc/exports を以下のように編集(追記)する。

File: /etc/exports

/var/exports 192.168.11.0/24(rw,sync,fsid=0,no_root_squash,no_subtree_check)

5. ファイアウォール (ufw) の無効化

NFS サーバは都度ポート番号が変更になるため、ファイアウォールで開放するポートを指定できない。
ファイアウォール ufw を「一時的」にオフにする。
(別途、NFS サーバのポートを固定する措置を施せばよい(別記事))

# ufw disable
Firewall stopped and disabled on system startup

6. NFS サーバ再起動

設定を反映させるため、NFS サーバを再起動する。

# systemctl restart nfs-kernel-server



【以下、クライアント側・ローカルユーザでの作業】

7. NFS クライアントのインストール

NFS クライアントを以下のようにしてインストールする。

$ sudo apt install -y nfs-client
  • Linux ディストリビューションによっては apt command [options] でなく apt [options] command のことがあるので注意。

8. idmapd 設定の編集

NFS サーバ同様 “etc/idmapd.conf” という設定ファイルを、以下のように編集する。

File: /etc/idmapd.conf

Domain = mk-mode.com  # <= コメント解除&自ドメイン名に変更

9. NFS クライアントの再起動

設定を反映させるため、NFS クライアントを再起動する。
Debian 9 stretch 以降は、 nfs-common は不要

$ sudo systemctl restart nfs-common

ちなみに、nfs-common は自動起動するようになっているが、普段使用しない場合は、以下のように自動起動しないように設定しておいてもよいだろう。(NFS を使用したい時のみ nfs-common を起動させる)

$ sudo /etc/init.d/nfs-common restart

10. マウント用ディレクトリの作成

マウントするディレクトリを作成する。

$ sudo mkdir /var/exports

11. マウント

NFS サーバのディレクトリ使用するために、クライアントマシンでマウントする。
以下では、クライアントマシンの /var/exports ディレクトリにマウントしている。

$ sudo mount -t nfs noah.mk-mode.com:/var/exports /var/exports

12. 確認

マウントできているか df コマンドで確認する。

# df -h
ファイルシス                  サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
         :
====< 途中省略 >====
         :

その他、クライアントマシンからファイルを貼り付けてみたり、削除してみたりしてみる。

13. 自動マウントの設定

上記の方法ではクライアントマシンを再起動するたびにマウントしないといけないので、マシン起動時に自動マウントするようにしたければ以下のように fstab を設定する。

File: /etc/fstab

vbox.mk-mode.com:/var/exports   /var/exports  nfs     defaults        0       0

クライアントマシン再起動時にマウントされるかも確認しておく。

14. ファイアウォール (ufw) の有効化

テストのために無効化していたファイアウォールを有効化に戻す。※サーバ側

# ufw enable
Command may disrupt existing ssh connections. Proceed with operation (y|n)? y
Firewall is active and enabled on system startup

実際に運用する場会は、 NFS サーバのポートを固定する設定を施す。


以上。





 

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